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もとはしによる自作解説『麻煩偵探2 Lady Troublelove』

 今回は、前回の解説でも書いた「エピソードZERO」的な物語です。
このへんについては本誌やフリーペーパーでも触れているので、
ここでは各キャラクターの背景やモデルについてご紹介。

○神倉仁美―ヤン

 ヤンとサクラにはワタシの留学時の経験が入っています。
ただ、それだけじゃ厳しいところもあるので、ヤンには海外で働いていた弟や大学の同期から聞いた話も取り入れてキャラクターを作り上げました。

 ヤンがかつて働いていた日本の流通企業「丸和田スーパー」のモデルは、日本の流通企業でいち早く香港に進出した「ヤオハンスーパー」なのですが、実はワタシの同期がここに何人か就職してました。学生時代は中国語を専攻していても、中国大陸で働く意志が全くなかったのでここを受けることがなかったのですが、数年間での友人とのやりとりで就職から大陸に渡り、倒産から再就職まである程度話を聞いていたので、この物語を思いついたときは是非取り入れなければと思った次第。

 丸和田の倒産後、ヤンはいきなり方向転換してギタリストになるのですが、これは実際に香港で日本人ミュージシャンが多く活動しているということを知って思いついたものです。彼はしがないスタジオミュージシャンですが、著名な作曲家も香港を本拠地にして活動していた人も多いとか。

 名前が『無間道』三部作でトニー・レオンが演じた主人公と同じということに引きずられてか、どうも「ヤン」と聞くと「無精ひげとジャケット」というイメージになってしまい、こっちのヤンをイラスト化したときも、ジャケットを着せて無精ひげを描いてしまいました。
 でも、外見のイメージはトニーじゃないんだよね。トニーとの差別化を狙って、大柄(といっても170cm後半。香港人が小柄なのでこれでも充分大きい)で丸顔のキャラクターにしてみたんだけど、イラストを見たじゅんちゃんには、「これ、『レ』のつく香港明星がモデルでしょう?」と言われました。…えー、レスリーじゃないよー。

 一見ぶっきらぼうでハードボイルド、でも基本的には明朗快活な性格で兄貴肌。
香港生活がかなり長いけど、香港人だけじゃなく在港日本人の友人も多いという設定。
日本に帰っても仕事がないから、ここに骨を埋めるという決意も半分しているみたい。

 ちなみに出身を岩手県盛岡市にしたのはこちらの趣味です(笑)。
このプロフィールにも実はモデルがいる。あまりにもマニアックな方なのであえてここではあげないけど。キャラを考える時は、ちゃんと学歴まで考慮して作っているんですよ。


○藤野サクラ―シウイン

 10年以上前に考えていたもともとのサクラの設定は北国出身で高校中退、18の時に香港に渡って自力でスタジオミュージシャンになった25歳の女性ギタリスト。でもギタリストという設定をヤンに生かしたので、本人は就職活動に失敗して、気晴らしに香港に留学した女の子という設定に変更。そしてヤンとコンビを組ませたことで、バディムービー的なテンポが生み出せるかなと試みたのでした。
 うっかり者な性格は当初から変更なし。ただ、オリジナルよりは気の強い性格じゃなくなったのでした。

 オリジナルではライダースにジーンズというもろにロック少女のイメージだったんだけど、設定変更でゆるい服が好きな今どきの女子に。でも、イラストで描いているウェーブヘアは当初と変わっていなかったりする。といっても気まぐれでストレートにしちゃう可能性も大。

 前回の話でヤンがふざけて彼女を押し倒した時、「こう見えてもあたししょ…」とかなんとか言わせたけど、決してオクテじゃなくて学生時代に何人か年上の男性とお付き合いしていたという過去もあり。同年代よりも年上の男性が好みだとはいえ、彼女ははたしてヤンに惹かれていくのかは、作者も分かりません(笑)。もっともヤンは彼女のようなタイプははっきりいって子供だと思っているから、どんどんいじり倒して遊んでいるんだけど、その流れで胸さわったりなんだりというセクハラも起こりうる(苦笑)

○郭文輝&周叔峰―ファイ&エイブ

 古くからの香港映画ファンなら、この二人のモデルにピンときたかもしれません。
ファイのモデルは、俳優にしてミュージシャンやDJ、映画監督も勤めるマルチタレントの葛民輝(エリック・コット)で、エイブのモデルは彼の相方だった、これまたマルチタレントの林海峰(ジャン・ラム)です。この二人は90年代初頭に香港で「硬軟天師(ソフトハード)」というユニットを組んで活躍しており、とんねるずの「ガラガラヘビがやってくる」を「Gala gala Happy」というタイトルでカバーして日本で話題になったから、知っている人もいるかもしれないです。
 90年代中盤に、王家衛(ウォン・カーウァイ)作品が日本に紹介されて、香港映画のオシャレな側面が注目されましたが、その流れの中でオサレ系香港カルチャーの中心人物だったのがこの二人で、かつてはan-anに事務所が紹介されたりしてました。それを覚えていたので、ヤンと香港芸能界を結びつける人物として彼らを設定した次第。

 ファイとエイブはデザインオフィス兼弱小(笑)芸能事務所を設立して、ヤンたちフリーのミュージシャンをサポートしているという設定。ファイはデザイン&音楽分野に伝が多く、芸能一家に育ったエイブは芸能人方面に知り合いが多い。そんな感じで機動的に動いています。
 ふたりでしばらく芸能活動をした後、90年代半ばに事務所を設立してから、ファイは一般企業からのデザイン依頼を受ける機会が多く、その流れでヤンと知り合い、友達になりました。多忙な毎日を過ごしていたはずだけど、かなりの楽天家で、ヤンとはかなり意気投合したので、今に至る次第。働くのが好きな性格なのかも。

 ちなみにこの二人はすでに40代。だけど世間ではそれでも若手といわれちゃうのであった。

○曾家寧―ヴィクトリア

 ヴィクもサクラと同じくらい古いキャラクター。
当初は芸能事務所で働く日本語通訳で、仕事を通じてギタリストのサクラと知り合って友達になったという設定。ただ、ヤンというキャラクターが生まれたので、サクラと差別化させるために、設定も性格も大きく変えてみたのでした。

 ハードボイルドなヤンを夢中にさせるキャラクターなのだから、やっぱりエキセントリックかつセクシーで知的じゃなきゃ、ということで、サクラとはことごとく好対照な大人の女性にしてみた。
 キャラ作りのヒントにしたのは女優のカレン・モク(『天使の涙』『エンター・ザ・フェニックス』)とカリーナ・ラウ(『欲望の翼』『無間序曲』)。編集プロダクションを率いる美術ジャーナリストという職業が香港でどれくらい活躍できるかは知らんけど、ちょっと現実離れしたオサレさも盛り込みたいと思ったので。
 ヴィクを香港出身ではなく、ブリティッシュチャイニーズにしたのは、彼女を香港で独り暮らしさせる正当な理由をつけたかったのと、香港人らしくないけど香港人であるというキャラにしたかったからだったりする。ただ、お高く止まったキャラにはしたくないので、どう動かしていこうかは今考え中。ラストでヤンと結婚させるかどうかということもね。

 ラブシーンを書くのは嫌いじゃないけど、それでも色気がまだまだ足りないので、彼女とヤンの絡みもあれこれ考えながら書いていきたいな。

 こんな感じで設定したキャラクターたちです。
 どんどん活躍させていきたいと思うので、今後ともヨロシク。

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